総量規制とローン

総量規制という単語をご存知でしょうか。

これは貸金業法に規定されている内容で年収の3分の1までしかお金を借りることが出来ないという規定です。

なぜ3分の1までしかお金を借りることが出来ないのかと疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。

お金を借りたいと消費者が考え、金融業者がお金を貸したいと考えれば私的自治の観点からは問題なく貸付しても良いのではないかと考えるのが普通かもしれません。

確かにお互いが同意しているのだから契約自由の原則からすれば3分の1と規制をかける方がナンセンスといえるでしょう。

しかしながらお金の貸し借りには「債務者の保護」という強い要請が働きます。

対等な二者間による契約の場合には私的自治を完全に認めて良いと思うのですが、やはり貸し手と借り手では貸し手の力というか主導権が強すぎるので往々にして借り手が足下を見られる場合が多く、借り手が多重債務に陥る危険性って高いんですよね。

なので契約関係上弱者である消費者を多重債務に陥ることを防ごうとする目的から総量規制が規定されたんですね。

まぁ消費者保護の目的から規定されたものですが、実際にこの規定に引っかかりお金を借りることが出来ない人が闇金などの違法業者に手を出して悲惨な人生の末路をおくているケースもあるということを見逃してはいけません。

年収の3分の1といういかにも形式的な感じじゃなくもう少し柔軟でより実質的な消費者保護の規定が必要なんじゃないでしょうか。

そうなればお金借りたいと希望する方にとってローンが身近なものとなるでしょう。

ストリートスマートのための金融世界学入門を読み解く!

著者は、かつてロスチャイルドの対日投資アドバイザーをつとめたことのある元辣腕トレーダーです。1989年末、株価バブルの絶頂期、いかにロスチャイルドの持ち株全てを売り抜けるか。著者に課せられた、まさに一世一代のプロジェクトでした。その経緯は、まるでミステリー小説を読んでいるような緊張感と驚きに満ちたものです。当時の日経平均チャートの動きを改めて見せられて、「ああ、そうだったのか!」と、手品の種明かしをされたような気分を味わいました。

著者はこの本の中で、今までの経済常識や金融知識では捉えることのできない現代の世界経済と金融の仕組みを、分かり易く解き明かしてくれます。巨大化したヘッジファンドの存在、デリバティブ市場の拡大、そして「グローバル化」、「クロスマーケット化」、「エキゾチック化」した世界。20世紀の経済学理論は21世紀の世界経済には全く無力なのです。

著者は、読者に「明日の専門家」になるための処方を具体的に教示してくれます。①リスクマネーの存在を知る、②ヘッジファンドの本質を知る、③ヘッジファンドの動きを知る、そして最後に金融に絞った英語の勉強法。至れり尽くせりの親切振りです。

投資家に対する良心と誠意が感じられる著作です。元辣腕トレーダーならではの裏話や鋭い現状分析、中央銀行や安部政権に対する辛らつな評価、読者をして一気呵成に読ませる良書と言えるでしょう。

禁断の市場についての私なりの考察

一般の投資家にとって日々の勉強は欠かせないものでしょう。そこで、私が今までに読んだ投資関連の書籍の中で、お勧めしたいものをご紹介したいと思います。

「禁断の市場」――フラクタルでみるリスクとリターン(べノワ・B・マンデルブロ、リチャード・ハドソン 東洋経済新報社 2008年刊)

共同執筆の形をとっていますが、この本は天才数学者マンデルブロ博士のフラクタル理論を金融市場に応用させた画期的なものです。

先ず、「フラクタル」とは 何か。共同執筆者のハドソン氏の表現を借りれば、「ラテン語の『分解された』を意味する言葉を元にした造語です。細かい部分に分解しても、その部分一つひ とつがまた全体と同じ形をしている、そんな形です。」――これは株式市場に慣れ親しんでいる投資家にとっては、株式チャートの年足、月足、週足、日足、分 足といったものを思い浮かべれば容易に理解できるでしょう。

マンデルブロ博士は、そのフラクタル幾何学を金融市場に当てはめ、実際の金融価格の変動を分析しました。そして、「バブル」を生み出す市場の仕組みを定量 モデル化し、1972年にマルチフラクタル・モデルを発表しました。これは、当時の金融工学に対するアンチ・テーゼでした。しかし、今では広く受け入れら れています。

リーマン・ショック前に刊行された、この示唆に富んだ著作の第12章「禁断の金融10か条」を読むだけでも、非常に興味深いと思います。曰く、「経済を本 当に理解したいならば、本や講義には頼らないことです」、「現実のデータは、経済学の一般理論からはかけ離れています」等々、まさしく眼から鱗が落ちる思 いでした。残念ながらマンデルブロ博士は2010年に逝去されていますが、その理論は現在も色褪せることなく、輝きを放っています。